環境認識をうまくできるようになることで、現在、ロングかショートのどちらにエントリーをすべきなのか、また、ポジションを持ってはいけない方向性はどちらなのか、といったことがわかるようになっていきます。
例えばこのような状況で、多くの人は「トレンドが出ていないからエントリーはしづらい」と思って見送るかもしれませんが、環境認識ができていればこうした場面もしっかりとエントリーのチャンスを把握することができます。

判断に迷うのは、下図のように4時間足でレンジを組んでいると判断できるし、上下にヒゲをつけていてどちらに行くかわからないからですよね。
確かにオレンジの四角のようにレンジのように見えるから、どのようにトレードしたらいいかわからりづらい状況ではあります。

このような状況で環境認識をする際には、まず意識するのは直近だけではなく、もう少し後ろの値動きを確認することが重要です。
例えば今回であれば、下落チャネルのとおり、少し前までは下落トレンドを形成していました。そうした動きをしてきた後に、今回のレンジっぽい動きを形成しているということを認識すべきです。
また、その前の下落の中でも大陰線を赤丸のとおり形成しており、下落の勢いはかなり強い状況であったという点を認識しており、そうした勢いのあった相場が方向転換するだけの要素があるのか、ということを考える必要があります。
トレンドは明確な転換のサインがあるまでは継続します。

上述したような認識を持つことによって、
「このレンジの局面からロングを狙うのは避けたほうがよさそうだ」
ということがわかります。
さらに現在の値動きに関しては、4時間足の25EMAに押さえつけられて上ヒゲを形成しているので、そうした観点からも、この局面においてロングは避けたほうが良さそうだと判断できます。
だからといってショートを狙うべき、とはなりませんが、少なくともロングの優位性は低い、ということを理解しておく必要があります。
トレードにおいては、①ロング、②ショート、③見送り、の3つの選択肢があります。③がない人は資金を溶かし続けるので注意しましょう。
下図チャートを見てください。
もう少し全体を俯瞰してみると、先ほど示した下落トレンドの中から、現在は戻り目を形成している場面にも見えます。ここから再度下落トレンドが始まる可能性もあるため、ここから上昇していく可能性は低そうです。
こうした複数の根拠・視点から
・ロングは狙わない
・狙うとしたらショート
といった判断ができるようになります。
そして、このような分析を持った上で、より下位の足に目線を落としてチャート分析をすることで、より精度を高めた環境認識をすることができます。

1時間のチャートに目線を落としたのがこちらです。

一見レンジのように見えるものの、よく見てみると、下図のとおり、実体ベースでは着実に高値と安値を切り下げて、価格を推移し始めています。
したがって、1時間の動きを見たとしても、ロングをするよりはショートの方が期待値が高そうだと考えられますね。
このような上位足と下位足の動きが一致した際には、その方向に大きく動く可能性があるので、こうした局面はエントリーを狙える場面になっていきます。

仮にこの相場でショートを狙うならば、このように下降トレンドを形成しているので、直近の高値付近(青の抵抗帯)まで戻り目を形成してきたことを確認して、プライスアクションを見ながらショートをすることで値幅を取ることができます。
また、こうした位置でショートができなかった(しなかった)としても、これまでの分析のとおり、少なくともロングをするという判断はあまり有効ではなさそうだと考えられるので、トレードを見送る(資産を守る)といったことができるようになります。

このように複数時間軸を見ることによって、
・現在エントリーするべき方向はどちらなのか
・エントリーをしないほうがいい方向はどちらなのか
といった「方向感」を認識することができます。
最初のうちはこのように複数時間軸を見るのは難しいかもしれませんが、このスキルは安定して大きな利益を取るために必ず必要なスキルになっていきます。
なので、少なくとも4時間足と1時間足は同時に分析ができるようになりましょう。
そうすることによって、デイトレでもスイングでも活用できるようになり、トレードの幅・精度が向上していきます。