
こんな経験ありませんか。
「チャートを開いて、この先どう動くのか考えてみる。でも、何も浮かんでこない。上がりそうにも見えるし、下がりそうにも見える。結局そのまま見送って、しばらくしてから同じチャートを開いたら、分かりやすい形が出来上がっていた。」
あるいは、勝っているトレーダーの利益報告を見て、「ああ、あそこで入れたのか。後から見れば分かるけど気付けなかったな」と思う。自分も同じチャートを見ていたはずなのに、その瞬間には何も見えていなかった。
勉強をしていないわけじゃないはずです。
手法も調べたし、インジケーターも試した。
それでも、動いている最中のチャートを前にすると、何も掴めない。
これは、経験が足りないからでも、トレードに向いていないからでもありません。まだ持っていないものが1つあるだけです。
今回は、なぜチャートが読み取りにくいのか、その理由を整理していきます。
読み終わる頃には、見え方を変えるための最初の一歩と、その一歩だけでは足りない部分がどこなのかが掴めているはずです。
では、本題に入っていきましょう。
チャートが読めないのは、センスがないからではない
トレードをするとき、当然ローソク足のチャートを見ます。でも、ローソク足を見ているだけだと、自分のエントリーチャンスになかなか気づけないことがあります。
これはセンスの問題ではありません。「今、チャートがどのように動いているのか」を適切に認識できていない。課題はそこにあります。
そして今の動きがどうなっているのかは、ローソク足を見ているだけだと、かなり分かりづらいんです。1本1本の実体やヒゲに情報が詰まっているぶん、全体としてどちらに向かっているのかが埋もれてしまう。

まずは線で覚える
ここで必要になるのが、線(ライン)ベースで見るという視点です。
細かい上下を一度捨てて、抽象的に値動きを捉える。
そうすることで、今どういう状況になっているのかを察知しやすくなります。
なので初心者のうちは、ローソク足は当然見るものの、それと並行して「線ベースではどう動いているのか」を意識することが重要になります。
下の形は、私自身もよく使っている動きです。

この「線ベースでのパターン」をきちんと覚えているからこそ、ローソク足ベースで実際の値動きが来たときに、「あ、これってあの線のパターンだな」と認識することができます。
同じチャートでも、線を知っているかどうかで見え方が変わる
たとえば下の形は、私がかなり得意としているパターンを線ベースで表したものです。

これを実体ベース(実際のローソク足ベース)で見ると、こういう動きになります。

線ベースでは値動きが分かったとしても、ローソク足の動きで見ると、結局どう動いているのかが少し見えづらくなる。これは初心者にはよくあることです。
でも、線のチャートを理解しておくことで、「もしかしてこれって、あのパターンかも」と気づくきっかけになっていきます。
なので、線ベースのパターンを覚える価値は大いにあると私は考えています。
ただ、覚えるだけでは足りません
パターンを理解して、実際にトレードしている。それでも、それだけでは勝ちきれません。では、何が足りないのか。
順番に見ていきましょう。
パターンが教えてくれるのは「傾向」まで
外国語の勉強に近いところがあります。単語を1000個覚えても、それだけで会話ができるようになるわけではない。でも単語を知らなければ、相手が何を言っているのかを聞き取ることすら難しい。単語は、聞き取るためのきっかけになるわけです。
パターンも、これと同じ位置にあります。
パターンが示しているのは、「こういうふうに値動きが推移しやすい」「こういう方向に動く傾向がある」という目安です。それ以上のことは教えてくれません。
なので、パターンが見えたとしても、そこから実際にうまくポジションを取ることができなければ、利益にはつながらない。想定どおりの形になっていたのに、自分だけ取れずに終わった。そういう経験があるなら、原因はパターンの知識不足ではなく、その先にあります。
パターンは値動きを当てるために覚えるんじゃない。
値動きの変化に気づきやすくなるために覚える。
そして、その気付きを利益につなげられるかどうかはまた別の技術で決まります。

それでもパターンを覚える価値は下がらない
ここまで読むと、パターンを覚えても仕方がないように聞こえるかもしれません。でも、そういう話ではありません。
パターンは、自分のトレード戦略を立てるためのツールです。ツールとして正しく位置づけたうえで引き出しを増やしていくことには、大きな価値があります。引き出しが多いほど、反応できる場面が増えるからです。
大事なのは、この2つを混同しないことです。
戦略を立てるためのパターンと、実際に利益へ変えるためのポジション取り。この2つは別のもので、別々に身につけるしかありません。パターンをいくら増やしても、それだけでポジション取りの精度が上がるわけではない。逆にポジション取りだけを磨いても、そもそも場面に気づけなければ出番がありません。
では、その後者はどう身につけるのか。
ここで出てくるのがプライスアクションです。パターンが「どのあたりを見るか」を教えてくれるのに対して、プライスアクションは、その場で実際にポジションを持てるかどうかを判断する部分にあたります。
なので順番としては、プライスアクションという土台がある状態でパターンが見えたとき、そこから利益に繋げやすくなります。逆に言えば、土台さえできていれば、あとは見える場面を増やしていくだけです。
私がnoteで公開している「【永久保存版】ポジション取りを極めるプライスアクション究極マニュアル」は、このポジション取りについて扱ったものです。

まとめ
チャートが読み取りにくいのは、見比べられるパターンをまだ持っていないからです。まずは線ベースでシンプルな形を覚えておく。そうすることで、ローソク足の中に埋もれていた動きが少しずつ見えやすくなります。
ただ、パターンが示してくれるのは傾向までです。
そこから利益に変えるのは、ポジション取りという別の技術になります。この2つを分けて考えたうえで引き出しを増やしていけば、覚えた分だけ着実に選択肢が増えていきます。
